かぐや姫御殿

職人の匠の技芸術
かぐや姫御殿

「今は昔、竹取りの翁というものありけり。名をばさぬきの造となむいいける・・・」
日本最古の物語と言われる「竹取物語」の冒頭文です。竹から生まれた女の子が美しいかぐや姫となって、
中秋の満月の夜に月へ帰っていく。簡潔な内容ではあるが、姫に求婚する貴公子達の冒険話や、
月からの迎えの前に親の愛も時の権力も為す術が無い儚さなど、現代においても多くの魅力に溢れていますが、
そんな竹取物語に没頭し、ついには自分でかぐや姫の「竹御殿」を建ててしまった竹職人がいます。
長野清助です。

”未完成”のこだわり
長野清助氏が竹御殿の製作に取り掛かったのは昭和初期。京都市内で竹細工を扱う店を開いていましたが、
そこを息子に譲り、一人で現在の竹御殿がある松尾に移り住みました。

日本の竹名人と呼ばれ「竹取翁」の屋号をもらった長野清助氏にとって竹取物語には格別の想いがあったのです。
かぐや姫の竹御殿を造る事を思い立ち、竹取物語の文禄も独自で研究していました。その結果選んだ地が松尾です。

昔から松尾大社付近の月見が絶景とされ、西に竹林が茂るこの地が竹取にはふさわしいと選んだそうです。
ただ、研究の結果この地を選んだのか、それとも清助氏がこの地であってほしいとの想いから松尾を
選んだのかは分からないのです。

竹御殿だけでなく、表の入り口や竹を用いた美術品を含めると製作には27年の歳月を費やしている。
亡くなるまで造り続けておりました。現在竹取御殿を維持継続し管理する長野忠生氏は清助の孫にあたる
長野忠生氏は「おじいさんが今生きていたとしたらきっと未だ造り続けている。これで完成じゃない、完成はない」
とっこだわるだろうと言います。

金閣寺への憧れ
竹名人というだけあって、竹御殿に対しするこだわりは相当です。建物はむろんの事、壁には竹の粉を用い、
竹を細かく切りモザイク張りで飾る。
扉の蝶つがいまで竹でつくられている。京都が出産地と言う亀甲竹もふんだんに取り入れている。
別の建物には竹で飾られた嵐山の渡月橋の絵や「寿」の字が入るついたてなど様々な作品が並びます。

「おじいさんの作品に規格品は一つとしてない」と子孫が話すように全てに長野清助のこだわりが表れているのです。

竹御殿は「金閣寺」の再現度もある。長野清助氏は金閣寺が大好きで何度も足を運んでいた。
いつか竹で金閣寺を造ろうと想い描いていた矢先に金閣寺が焼失した。この為に竹御殿は金閣寺を長野清助なりに
蘇らせたものでもあります。

竹御殿に納められているかぐや姫像は京都の仏具彫刻師が作ったものです。
このかぐや姫には祈願する人が絶えなく、特にそのご利益は「恋祈願」で良縁のご利益があるとされてます。

特別な宣伝はしていないにも関わらず、老人から子供まで幅広い年齢の人々が口コミで訪れています。
そんな中で折り鶴を奉納して祈願する「折鶴祈願」が生まれました。

「本心でお参りすれば必ずご利益がある」とされています。

長野清助氏の道楽ともいえる竹御殿の制作の際にも家族は振り回されたといいますが、現在はその維持管理に苦労しております。
竹は虫がつきやすく手入れが大変です。手入れは長野清助の子孫や家族で維持現状に勤めています。

竹御殿は予約に合わせて公開しております。それ以外の日々も修理や維持にいきますので、
ご縁があれば竹御殿は開いております。
祖父が残した竹御殿は和をモチーフに和の素材で造られた御殿と言う芸術品で最も京都らしいとも言えます。

ご予約・お問い合わせ

かぐや姫御殿
京都市西京区松尾万石町
TEL075−381−2970
拝観時間10:00から16:00
不定休

大和占術


copyright(C)『 かぐや姫御殿』 all right reserved